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Black Boboi『Agate』(ばっしー)

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年間ベスト以来の更新ですね。ばっしーです。


今回は『Agate』をリリースし、話題に上がってきているBlack Boboiというミュージシャンについて書いてみようと思います。


https://open.spotify.com/album/4KYhZHNC6kIE2WGmF26LBj?si=WnIwwclhQ-qhfHoBJ_DVsw


いやぁ、最高の一言に尽きます。最近はこれとKOHHばかり聴いてる。


僕のツイッターを見てくださってる方はうるさいなぁとか思ってもらえてるでしょうか。FLAKE RECORDSやmore recordsなどのレコードショップでもフィジカルが販売されたり、内田ゆうほさんなど幅広くリアクションが起こりはじめてるように感じます。個人的に参加しているmore recordsさんの「モアレコラボ」のほうでもご紹介させてもらいまして、結構面白がってもらえたみたいです。


Black BoboiのメンバーはD.A.N.や蓮沼執太などの作品にも参加している小林うてな、Julia shortreed、ermhoiの女性三人から構成されています。(それぞれのソロ作品も最高ですよ!)このグループ、もともとはうてなさんらが中心となって結成した[BINDIVIDUAL](BindとIndividualを組み合わせた造語)というコミュニティのプロジェクト第一弾として活動を始めたとのこと。


僕はこのバンド、昨年末にリキッドルームで行われたD.A.N.OGRE YOU ASSHOLEのツーマンのOAで初めて知りました。もうOAで興奮しすぎて、ライブ激ヤババンドの2バンドすら若干かすむ勢いで興奮したのを覚えています。(笑)そのライブの模様はYouTubeアーカイブされてますので、ぜひ音源と合わせて見てみてほしいです。


https://m.youtube.com/watch?v=TKYfNFDcP20



Black Boboiの音世界はどこまでもダークで、まるで光の届かない海底をイメージさせられます。海の中に水滴を見出すかのように、一つ一つの音が本当に繊細に聞こえてくる。一方、ただ暗いだけではなく、フィジカルの強さも感じられ、だからこそこれはぜひライブで一度体感してみてほしいと思います。低い音が本当に気持ちいいです。その点はRhye『Blood』に近いのかもしれません。


https://open.spotify.com/album/0ZR6Q8vn8NBelXkfukrIrY?si=Ge2k5bkJQ1yJB-jNA6zaog


ほかにもFloating PointsやSyd、The xxなどエレクトロニカアンビエントトリップホップR&Bなどあらゆるジャンルを横断していると感じました。この辺の音楽が好きな人にもぜひ一度聴いてみてほしい。


https://open.spotify.com/album/5kxdPzutcONxecJmXUIj2c?si=nwt2lO7rSJ2lhjJ7RWC7HQ


https://open.spotify.com/album/59Bbr32pMTFHlUb8Nv1Kr0?si=4L1L7mDKQdmaOF1ZOQqe2Q


https://open.spotify.com/album/7jrxBbSIpwZnOd7kuAYFHG?si=7qHCO5tMR1ONgGRYk-5g7w


正直、自分自身「この辺かなー」という感じでいろいろな作品やジャンルをあげてみたけれど、しっくりきてない部分もある。Qeticさんのインタビューによると、Julia Shortreedさんはメタルも通ってるみたいですし、音源に直接現れてなくても、本当に色々な音楽をそれぞれが通っているのだと思う。だからこそ、現時点ですでに「○○のフォロワー」ではなく、オリジナルな作品として成り立っているのだと思う。


うてなさんがスティールパンで参加しているD.A.N.と比較してみると、Black Boboiのほうがよりエクスペリメンタルさを感じた。この曲とか特に。


https://open.spotify.com/track/0B96aWv2xhkv2QYvr3PL4Q?si=07zUtZxtRd65v3fWFXvr2w


また、歌に関してもBlack Boboiのほうがより記号的で、楽器としての歌の要素が強いように感じる。


先に述べたライブ後の感想でこのようにツイートしました。「Black Boboiが水の中の人,D.A.N.が水中から陸に上がろうとしてる人、オウガがずっと陸上にいる人みたいな音楽だなと思いました」D.A.N.はもっと色づけのイメージがあるけど、Black Boboiはどこまでもダークな世界だなと感じる。


昨年サカナクションの山口一郎さんとD.A.N.のメンバーの対談(https://www.cinra.net/interview/201807-dan/amp)で「染みながら踊る」という話が出ていたけれど、まさにBlack Boboiもそこは共通していると思います。

また、いろいろな音楽を取り込んでいるミュージシャンはともするとアンダーグラウンドになりがちで、退屈なものにもなりかねないけれど、Black Boboiの音楽は同時にポップさを兼ね備えていると思う。だからこそ、幅広い人たちからリアクションが起こりはじめてるのだと思うし、これからも広まっていくと思います。


最後に2019年、そしてその先もBlack Boboiはどんどん注目されていくと思います。新たなポップミュージックになり得ると思う。D.A.N.が『EP』をリリースしたときの興奮と「これからどうなるんだろう!」というワクワクを思い出します。いろいろ長々と書いてきましたが、シンプルにすごく「アート」だなと感じました。


ちなみにフィジカルはフィジカルでジャケットのアートワークが配信とは別のものになっていたり、歌を「記号的」と言いましたけど、歌詞カードを手元に聞くとまた面白かったりします。


あと、こちらのインタビューもとても面白かったです。ぜひ読んでみてください。 https://qetic.jp/interview/blackboboi-pickup/290166/amp/